SFといえば1985年。キラキラの時代
今週のお題「SFといえば」
SFといえば、タイムトラベル。
タイムトラベルといえば、バック・トゥ・ザ・フューチャー。
有名な映画だし、あまりにベタなので、もう少しマニアックなものにしてカッコつけようと思ったんですけど、やっぱりこれに尽きます。
SFという枠組みにとらわれず、この映画が人生でナンバー1です。
とても有名な映画なのであらすじは省きますが、なにがすごいって、映画全体からにじみ出るワクワク感、これがハンパない。
こんなワクワクする映画、ほかにあります?
時代もよかったですよね。
映画が公開された1985年は、世の中が好景気に沸いていました。
当時、私は高校生でしたが、すでに大学はレジャーランドと呼ばれ、遊ぶこと=正義とされた時代でした。
企業の採用広告といえば
「学生時代にしかできない経験を求める」
「うちは大企業だから君が働かなくても誰かかが働いてくれる」
金曜に夜にはマハラジャなどのディスコに繰りだす。
就職活動でOBの口から出るのは、いかに週末をエンジョイしているか。
軽薄でキラキラ。
そんなキラキラな時代に彗星のごとく現れたのが、主人公のマーティを演じるマイケル・J・フォックス。
顔がよく、運動神経も抜群。明るい性格で、強いやつにも立ち向かう。
それでいて親近感があり、「うちの学校のヒーロー」がタイムマシンに乗って過去や未来を行ったり来たり。
当時はネアカ、ネクラという言葉があって、とにかく陽気で明るい男がモテた時代でした。
一方、ネクラのレッテルを貼られることは死刑宣告のようなものでした。
マーティを演じるマイケル・J・フォックスは、そんな「ネアカ」の典型で、時代にぴったりでした。
カッコインテグラ!(わかる人だけわかってください)
一方、過去に戻った主人公マーティは、そこで若き日の父と遭遇するのですが、これが今でいう陰キャで、SF小説家を夢みるシャイな高校生なんですよね。
いまでこそ、小説を書くような高校生も大勢いますが、当時はそんな「オタク」に市民権などありませんから、ひたすら「情けない男」として描かれています。
いじめっ子のビフの言いなりで、言い返す勇気もありません。
そんな彼が、偶然とはいえ、最後の最後で勇気を振り絞ってビフと対決。
マーティが未来に戻ると未来は変わっていて、以前の情けない父の姿はそこになく、明るく、自信にみなぎった父がいた、という話です。
話としてはハッピーエンドなんでしょうが、結局のところ、自信のないやつは負け犬のまま。
人生を変えるには、高校生からやり直さないとダメなのかと思うと、ちょっぴり悲しい気持ちにもなります。
でも、そんなセンチな気持ちは、爽快なストーリーがかき消してくれます。
なぜならストーリーが完璧だから。
エピソードのすべてが伏線。
すべて回収。
エンターテイメントとして申し分ない、稀に見る楽しい映画です。
何度もテレビで放送されてますが、何度見ても飽きません。
なぜなら、あの頃のキラキラした時代を思い出すからです。
本当にいい時代でした。
そう、バック・トゥ・ザ・フューチャー=キラキラ。
ちなみに同じ1985年に公開された映画には、こんなのがあります。
- ターミネーター
- ビバリーヒルズ・コップ
- ベストキッド
- ネバーエンディング・ストーリー
- テラ戦士ΨBOY
どれも有名な映画ばかりですよね?
え、テラ戦士、ご存知ないですか?
これ、大阪の映画館で観ました。友人と一緒に。
菊池桃子さん主演で、当時の新聞に「桃子ちゃんファンのためだけの映画」と酷評されましたが、SF好きの私は十分に楽しめました。
もう一回観たいです。どこかで観れないかな?
あのキラキラした時代が懐かしいです。
蛇足ですが、年齢を重ねると、旅に求めるものが「新しい体験」から「懐かしさ」に変化するそうです。
私もそういった年齢になってきたのかもしれません。
なのでテラ戦士、もう一回観たいです。
今週のお題「SFといえば」